

こんにちは、けだま(@kedamafire)です。
アマゾン・ドット・コム株に強気派のアナリストによれば、アマゾン株は2021年までに約2倍になると見込まれているようです。
当サイト管理人のけだまは、2016年に楽天証券でアマゾン株を買って全て売却済。
投資額の倍以上の利益が得られましたが、ワンタップバイでの少額趣味投資では現在も保有中です。


この強気派アナリストの予想を踏まえて、今後も投資を継続すべきかを考えてみました。
そのためには、2点考える必要がありそうです。
①アマゾンの現状把握(と今後の見通し)
②投資リターンを得られるかどうか
ちなみに、そもそもアナリスト予想なんて占いのようなノリで眺めるもの。
そう。なので、資産運用サイト管理人のけだまはいつもこんなふうに眺めています。
- 『数字自体』 ふーん(占い)
- 『数字根拠』 なるほど(参考)
つまり、アナリスト予想の”結論”をみるのではなく、”その根拠(なぜか)”をみるわけですね。
“結論”は未来予測ですが、”その根拠”は過去から現在までの事実が書かれているためです。
それでは上述した2点をみていきましょう。
この2点も、一つ目は過去から現在の把握、二つ目は未来について考えることといえます。
はじめに~アマゾン株に強気派アナリストの主張~
はじめに冒頭で紹介した、アマゾン・ドット・コム株に強気派アナリストの主張を整理しておきます。
- アマゾン株は今後2年で約2倍になると見込む
- 潜在的成長機会の多くが正しく評価されていない
- AWSや広告など利益をあげる部門の成長ペースが中核の小売部門を軒並み上回っている
- ヘルスケアなど新ビジネスから生じる上昇余地は含んでいない
- 売上高の伸び鈍化、投資強化を巡る懸念から現株価は上値が抑えられている状態
≪出所:ブルームバーグ≫
1年後(2020年4月)の目標株価を2,300ドル、
2年後(2021年)約2倍3,000ドルと予測されています。
さて、そもそも株価とは、
『その会社の状態(≒EPSなど)』と『投資家の期待(≒PERなど)』
が掛け合わされて数値化されたもの。
ですので、今後投資すべきか検討するには、今一度アマゾン株の現状,状態を把握しておく必要がありますよね。
アマゾン株の現状把握(と見通し)
まず過去5年間のチャートを確認しておきます。
▼クリックすると拡大してご覧いただけます
昨年大幅に株価が下落していますね。下げ幅は一時30%以上でした。
なぜか。
これは、アマゾン・ドット・コムの売上や利益推移を確認するとみえてきます。
▼アマゾン・ドット・コム売上高推移
素晴らしい右肩上がりの成長です。
他のハイテクグロース株と比べても上昇角度が急なのがわかりますよね。
では、営業利益(稼ぐ力)はどうでしょうか。
▼アマゾン・ドット・コム営業利益推移
他のハイテク企業と比べると物足りないとはいえ、特筆すべきことは近年上昇角度が上向きになっている点です。
2017年から2018年の営業利益の伸長は202%でした。
これは、上述したアナリスト予想の3点目、『利益率の高いAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の伸び』による影響が出始めていることにも依拠しています。
ただし、アマゾンのようなハイテクグロース株には「投資家の大きな期待」が集まり、それが反映された高PERの株価が形成されています。
つまり、毎四半期決算毎にその「投資家の大きな期待」(=予想売上高、予想EPS、予想時期決算ガイダンス)に応える、または上回る数字を出すことで上図のような超右肩上がりの株価チャートが形成できていたわけですね。
それを踏まえて、売上高成長率の推移をみてみます。
▼アマゾン・ドット・コム売上高成長率
これは、投資家からは「成長が鈍化している」と受け止められました。
現に四半期毎の売上高成長率をみると、直近では約19%。
一般企業からすると高い成長率ですが、成長期待で株価が上昇していたアマゾンへの市場の見方としては、「失望」でした。
アマゾン株の昨年の失速は、景気後退の予兆による相場全体の下落に加えて、投資家の期待に対する相対的な成長鈍化による失望売りが大きく影響していたのです。
そうすると、今後、強気派アナリストがいう2年後に約2倍の株価に至るためには、投資家の期待を上回る決算を出し続ける必要がありますね。
その部分では、直近で大きく株価が下落した今、アマゾンの決算に注目していくとおもしろいはずです。
『結果』と『市場予想』との乖離をチェックしていくわけですが、高すぎる期待を含んだ『市場予想』のガス抜きが一旦行われたためです。
そのうえで今後アマゾンがどんな決算を出していけるのか。
予想通りなのか、予想に達しないのか、予想を上回るのか、それとも予想を大きく上回るのか、それによってアマゾンの成長スピードが再び拡大軌道に乗ったかが確認できます。
▼直近のアマゾン・ドット・コム決算(中段)
ちなみに、アマゾンの研究開発投資は同じハイテク株の中でも抜きんでています。
◆2018年の研究開発費≪比較≫
- アマゾン 288億ドル
- グーグル 214億ドル
- マイクロソフト 147億ドル
- アップル 142億ドル
- フェイスブック 103億ドル
どんどん新たな領域へ浸潤していくアマゾンに死角はないようにも思えますが、上述したアナリスト予想の根拠5点目は研究開発投資絡みの懸念。
この巨額の研究開発費が生み出すあらたなビジネスや市場での規模拡大のニュースにいち早く注目することも、今後を見通すうえで重要です。
ここまでをまとめると、
アマゾン社の成長は凄まじいが、市場の期待はそれ以上だった。
市場の期待を下回る決算が株価を下落させたため、今後毎期決算であらためて市場予測を大きく上回る決算を示せるかが鍵となる。
そのためには、AWSや広告など利益を稼ぐ部門のさらなる伸長の状況と、巨額の研究開発投資により花開く新たなサービスの市場浸透度合いに注目していく必要がある。
アマゾン株への投資によってリターンを得られるか
さて、現状の把握と今後の見通しをしたうえでも、未来のリターンは約束されません。
アマゾン・ドット・コムは、グロース株に典型的な『無配当銘柄』。
「2年後に株価が2倍になる!」という予測で投資しても、この2つがないとリターンは得られません。
- 予測通りに2年後に株価が2倍になること
- 2倍になった時、株を売却して利益確定すること。
株を買って持っているだけの2年間、時には30%~50%程度の下落もあるでしょう。
そのときに、株が無価値になる恐怖にかられて売却(損切)してしまわないか。
また、予想通りに株価がグングン上昇していく可能性もあるでしょう。
そのときに、株価はもっとあがると欲をかき、売却(利益確定)せずに保有し続けてしまわないか。
個々人の性格にも寄りますが、想像するよりもとっても難しいことです。
昨秋の大幅下落局面を思い出してみると、ここまで下がるかという程下がったうえで、今こんなにも相場が回復しているとは誰が予想できたでしょうか。
ですので、
投資リターンを得られるかどうかは、その投資した株の状況だけの問題ではない。
「上がったら買う、下がったら売る」という自らを律した投資行動を周りに流されずに実行できるかどうかという自分次第でもある。
のです。
これはまさに、「言うは易く、行うは難い」ため、実際に少額でグロース株へ投資をしてみて色々な局面での自分の心理状態を観察してみるとよいでしょう。

まとめ
『アマゾン株に今後も投資を継続すべきかどうか』という問いに対して、けだま自身は現時点では懐疑的です。
しっかりと毎期決算を評価したうえで鈍化した成長スピードが改善したタイミングで投資を行う、又は継続すべきか判断しても遅くはないしそれが正しいと考えます。
とはいえ、少額投資を行う場合、資産形成という側面以外に趣味という側面もあります。
その企業の株に投資をするとは、その企業のサポーターになることであることも真理。
個人的にアマゾンのサービスにどっぷり浸かるファンであるため、ワンタップバイでの少額投資は今後も継続していく予定です。

ただし、メインは米国高配当株への配当再投資ですが♬

更新情報はツイッターで♬
それではまた~
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▼米国株投資に関するおすすめ本
どちらも名著で有名。『敗者のゲーム』は短く読みやすい♬
★★★

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ぼく自身は上記3社ともで口座を開設し、
メイン利用は楽天証券、
ETF積立はSBI証券、
情報収集はマネックス証券
と使い分けしています。