

こんにちは、けだま(@kedamafire)です。
今回は、米国高配当ETFの比較を記事にしました。
正式名称に『High Dividend<高配当>』が含まれていて、低コストで人気のあるSPYD、VYM、HDVの3つを取り上げています。
ティッカー | 名称 | |
---|---|---|
SPYD | SPDRポートフォリオS&P500高配当ETF | SPDR Portfolio S&P500 High Dividend ETF |
VYM | バンガード・米国高配当株式ETF | Vanguard High Dividend Yield ETF |
HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF | iShares Core High Dividend ETF |
ぼく自身はSPYDを保有しています。
SPYDを構成する銘柄が、自分の個別株ポートフォリオに不足している部分を補ってくれそうだと感じたのが保有のきっかけです。

ですので、この米国高配当ETF記事は、SPYDを軸に3つのETFを比較していきます。
『米国高配当ETF』を買いたいが、検索に引っかかったETFの違いがわからない。
『米国高配当ETF』を買いたいが、何を基準に選択すればいいかわからない。
SPYD、VYM、HDVそれぞれを詳細に説明してくれる情報は検索するとたくさん出会えるはず。
詳細な説明はそれらにお任せして、この記事では『米国高配当株ETF』を検索した場合にヒットしやすい3つのETFを横並びで吟味できるよう配置しています。
- SPYD、VYM、HDVとは
- SPYD、VYM、HDVの構成セクター、銘柄
- SPYD、VYM、HDVのコスト(経費率)
- SPYD、VYM、HDVのリターン(分配金)
- 米国高配当株ETFの選択基準

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【米国高配当ETF】SPYD、VYM、HDVとは

SPYD、VYM、HDVは、高配当の米国株で構成されている人気のETFです。
ティッカー | SPYD | VYM | HDV |
---|---|---|---|
運用会社 | ステート・ストリート・コーポレーション | バンガード | ブラックロック |
投資地域 | 米国 | ||
ベンチマーク | S&P500・高配当指数 | FTSEハイディビデンド・イールド指数 | モーニングスター配当フォーカス指数 |
運用開始 | 2015年 | 2006年 | 2011年 |
時価総額(百万$) | 1,275 | 22,662 | 6,878 |
価格($) | 38.04 | 87.38 | 94.50 |
52週高値|安値 | 38.90|32.34 | 89.47|73.18 | 95.59|79.39 |
『ブラックロック』、『バンガード』、『ステート・ストリート』は、運用資産残高が1位,2位,3位の世界的な資産運用会社です。
SPYDは設定されたのが2015年とまだ若いETFですね。
米国高配当ETFといえば頭にパッと浮かぶVYM。
それと比べるとSPYDの時価総額は約20分の1と小さいですが、特色があって面白いETFです。
構成セクターや最も気になるコストとリターンを比較する前に、SPYD、VYM、HDVの特色を簡単に把握しておきましょう。
【米国高配当ETF】SPYDの特色
- ベンチマークはS&P500高配当指数
- S&P500銘柄のうち、高配当の80銘柄で構成
- 不動産、公益セクターが主体
- 銘柄構成比率は各社0.8%~1.8%と分散
- 低コストで注目度高まり売買高が増加
【米国高配当ETF】VYMの特色
- ベンチマークはFTSEハイディビデンド・イールド指数
- 配当利回りが市場平均を上回る大型株銘柄で構成
- 幅広い業種銘柄約390種で構成
- ただし、JNJなど上位10社が3割近くを占める
- 2006年設定の定番米国高配当ETF
【米国高配当ETF】HDVの特色
- ベンチマークはモーニングスター配当フォーカス指数
- この指数は米国高配当株で構成される指数
- 生活必需品、エネルギー、ヘルスケアの業種比率高い
- 75銘柄程度の銘柄組入れもエクソンモービルが約10%占める
- 2011年設定
それでは引き続き、SPYD、VYM、HDVの構成銘柄、セクターを見ていきましょう。
【米国高配当ETF】SPYD、VYM、HDVの構成銘柄、セクター

ひと言にETFといっても、各運用会社の方針や商品設計によって特色が様々なのがETFの面白いところ。
それがダイレクトに表現されるのが構成銘柄や構成セクターです。
ぼくが現在米国高配当株ETFとしてSPYDを保有しているのは、冒頭にも記載した通り、自分の個別株ポートフォリオに欠けている部分を補ってくれそうだと感じたためです。
はじめに、SPYD、VYM、HDVの構成セクターの違いをご覧ください。
【比較】SPYD、VYM、HDVの構成セクター
ここがETFを選択する際の一つのポイントにもなるのではないでしょうか。
例えばHDVの場合は、エネルギー、生活必需品、ヘルスケアセクターで約60%を占めています。
もちろんそのセクター内での個別企業分散はされているわけですが、好不況下において同セクターは似た動きをするため、セクター構成はそのETFの性格を決める一要素となります。
【比較】SPYDの構成銘柄上位
ゼロックス、アルトリア、ジェネラルミルズなど、耳馴染みのある有名企業が上位を占めていますね。
SPYDの構成銘柄の特徴は、突出した保有比率の銘柄がないこと。
最も保有比率の高い銘柄でも2%以内となっています。
そのため、構成比率の高いセクターで全体像を捉えることが有効なETFです。
2019年3月31日時点だと、不動産(21%)、一般消費財(14%)、公益事業(13%)、エネルギー(12%)。
【比較】VYMの構成銘柄上位
VYMが大型のバリュー株中心で構成されているため、知っている企業ばかりではないでしょうか。
幅広い業種の約390銘柄で構成されているとはいえ、上記のように上記10社で27%程を占めるETFです。
ちなみにぼくは、自分で保有する個別株銘柄と重なっているため、VYMの購入は控えました。

【比較】HDVの構成銘柄上位
VYMと保有銘柄は近しいですが、その保有比率に特徴があるのがHDVです。
生活必需品、エネルギー、ヘルスケアの業種比率が高く、約75の構成銘柄のうちエクソンモービルが約10%を占めています。
VYMと比べると相対的に分配利回りが高い分、分散効果は低い銘柄ですね。
とはいえ、言うまでもなく個別銘柄よりも分散が効いて安心ではあるため、自分のポートフォリオに個別銘柄の代わりとして戦略的に配置しやすいETFでしょう。
【米国高配当ETF】SPYD、VYM、HDVのコスト(経費率)

ETFを選別するうえで最も重要な点の一つがコスト(経費率)ですが、SPYD、VYM、HDV総じて低コストです。
SPYD | VYM | HDV | |
---|---|---|---|
コスト(経費率) | 0.07% | 0.06% | 0.08% |
≪2019.6.29現在≫
これは驚異的な低コスト。
ちなみに、日本の税制優遇制度『つみたてNISA』では、金融庁が粗悪な投信やETFを制度から除外するために、適用条件にコストの低さを加えています。
つみたてNISAで販売可能な商品のコスト
信託報酬=1.5%以下
上記のSPYD、VYM、HDVコストはあくまで運用会社だけのコストではありますが、投資商品の中では最安の部類であることは間違いありません。

【米国高配当ETF】SPYD、VYM、HDVのリターン

そして最も気になる投資リターンですが、パフォーマンス実績と分配金実績をそれぞれみてみましょう。
【比較】SPYD、VYM、HDVのパフォーマンス実績
SPYD | VYM | HDV | |
---|---|---|---|
1年 | 9.64% | 4.37% | 11.02% |
3年 | 13.31% | 13.03% | 11.30% |
5年 | – | 10.06% | 9.53% |
特にSPYDは設定間もないため、十分な期間の実績はありません。
ここ10年の景気拡大期のパフォーマンスであるため、参考程度に抑えておきましょう。
【比較】SPYD、VYM、HDVの分配金
米国高配当ETFで銘柄を探す方なら、ここが一番気になるポイントですよね。
SPYD、VYM、HDVの年間分配金推移をグラフ化したものが上のグラフです。
グラフを眺めてわかるのは、年々増配傾向にありますが、減配もしているということです。
最も設定期間の長いVYMは2008年から2009年にかけて減配しています。
そう。
とはいえ、その後の2009年から2018年の変化をみると、約2.5倍にもなっています。
それぞれの配当利回りはこちら。
SPYD | VYN | HDV | |
配当($) | 1.69 | 3.31 | 3.86 |
配当利回り | 4.5% | 3.82% | 4.11% |
※配当は直近支払われた金額を年率換算した金額
※上記配当金額を6/28時点の終値で配当利回りを表示
SPYDの4.5%という配当利回りは、設定間もないETFだとはいえ魅力的。
ただし、グラフから読み取れるように、2017年から2018年にかけて若干減配実績があることは頭の中に入れておきましょう。
【米国高配当ETF】SPYD、VYM、HDVの比較まとめ

今回比較した米国高配当ETF、SPYD、VYM、HDVは、人気が示すように魅力的なリターン実績と世界トップクラスの低コストが共存しています。
これから投資をはじめたいと考えている人にとっては、個別株の保有リスクを避けながらそのリターンを得るうえで非常に有効な選択肢となりますね。
選択基準として、上述した構成セクター比、分散度を自分の好みや投資方針と組み合わせて検討してみるとよいのではないでしょうか。

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