

こんにちは、けだま(@kedamafire)です。
今月は、世界有数の製薬会社、メルク【MRK】の株式を買い増ししました。
2019年12月7日時点でPER(予)24.79倍と割高感はありますが、保有している銘柄で相対的には際立って割高感はなく、保有比率も低かったので買い増し対象にしました。
毎月すごい金額で買い付けるわけではないですし、長期的に保有する想定でいるわけなので、『いつ買うか』よりも『なにを買うか』の方がよっぽど重要ですね。
もちろんできる限りお買い得価格で手に入れたいのでチャートや指標はチェックしますが、上記のように自分のタイミングで買い付け銘柄を選定することが多いです。
7株、約7万円分です。
この記事ではメルク【MRK】の直近の決算やニュース、トピックを取り上げながら銘柄の紹介をしていきます。
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【MRK】メルクの基本情報
社名 | メルク |
---|---|
社名(英語) | Merck&Co.,Inc |
ティッカー | MRK |
創業/上場 | 1897年/1946年 |
本社 | 米国ニュージャージー州 |
従業員数 | 69,000名 |
セクター | ヘルスケア |
同セクター内順位(533社) | <時価総額>2位 |
<売上高>3位 | |
1株あたり年間配当 | 2.44㌦ |
配当月 | 1,4,7,10月 |
配当利回り | 2.8% |
配当性向 | 47.33% |
連続増配年数 | 7年 |
5年平均増配率 | 2.2% |
株価 | 88.67㌦ |
PER(予) | 23.02倍 |
メルク【MRK】は世界的な医薬品メーカーです。
2018年12月時点での事業構成は、医薬品が約89%、動物用医薬品が10%。
地域別売上高は、米国が43.1%、欧州・中東・アフリカが28.9%、日本7.6%です。
なお、まだ売上に占める割合は低いですが、中国での売上高の伸びが2019年7月~9月期決算では8億9,800万㌦(約970億円)に達し、前年同期比84%増と伸びが顕著ですね。(四半期ベースで日本での売上高を抜きました。)
米国株投資を知る以前では、メルク【MRK】という企業について知りませんでした。が、身内がガンを患った際に色々と情報収集をする過程で、メルク【MRK】の販売する治療薬については耳にしたことがありました。
新薬のブランドとしては、『キイトルーダ』の他に、2型糖尿病治療薬『ジャヌビア』、小児用ワクチン『プロアクト』、子宮頸がんワクチン『ガーダシル』などがあり、2019年上期以降の『キイトルーダ』急拡大が特徴的です。
調査会社によると、『キイトルーダ』は2023年に医薬品年間売上高で世界一になる見通しのようです。2024年売上高は170億㌦が見込まれているとの内容。
2018年の『キイトルーダ』売上高は72.16億㌦であることを考えると、この予測通りであれば、2倍以上となることになりますね。
世界の医薬品市場 24年の売上1位はキイトルーダ、170億㌦超に。英調査会社まとめ
≪参考:ミクスonline≫
医薬品は開発までに莫・莫・莫大な投資と期間が必要で開発成功までの不確実性というリスクも大きいわけですが、開発に成功すれば独占的に得られる利益も大きい。
とはいえ、社会的に大きな役割を持つヘルスケアという業界であるが故に、政治的なリスクなど外部要因による業績への影響も考慮が個人では難しく、メルク【MRK】のように事業構成がほぼ医薬品のヘルスケアセクター銘柄を保有することは、正直怖さもありますね。
そういう場合は、ヘルスケアセクター全体へ投資できる以下のような代表的ETFを選択するのがよいかもしれませんね。
名称 | バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF | ヘルスケア・セレクト・セクター SPDR ファンド |
---|---|---|
ティッカー | VHT | XLV |
運用会社 | バンガード | ステート・ストリート |
投資地域 | 米国 | |
ベンチマーク | MSCI US インベスタブル指数 ヘルスケア 25/50 | S&Pヘルスケア・セレクト・セクター指数 |
運用開始 | 2004年 | 1998年 |
時価総額(百万㌦) | 8,914 | 16,988 |
経費率 | 0.1% | 0.13% |
参考情報 | VHTファクトシート | XLVファンド情報 |
さて、それではまず、直近のメルク【MRK】の業績についてチェックしていきましょう。
【MRK】メルク直近の決算状況

第3四半期(2019年7月-9月)決算は、売上高、EPS、通期業績ガイダンスともに良い内容でした。
前年同期比15%増の123.97億㌦(市場予想:116.43億㌦)
- キイトルーダ:30.7億㌦(市場予想:28.9億㌦/前年同期比+62%)
- ジャヌビア/ジャヌメット:13.1億㌦(前年同期比▲12%)
- ガーダシル:13.2億㌦(前年同期比+26%)
- アイセントレス:2.5億㌦(市場予想:2.34億㌦/前年同期比▲9.1%)
- レミケード:1.01億㌦(市場予想:8,500万㌦/前年同期比▲25%)
- 動物医薬品事業:11億㌦(前年同期比+10%)
1.51㌦(市場予想:1.24㌦)
売上高:465億㌦~470億㌦
従来予想:452億㌦~462億㌦/市場予想:459.6億㌦
EPS:5.12㌦~5.17㌦
従来予想:4.84㌦~4.94㌦/市場予想:4.92㌦
主力の『キイトルーダ』売上高が四半期で初の30億㌦越えを記録。
上述したように、英調査会社によれば、2023年に医薬品年間売上高で世界一になる見通しで、引き続きメルク【MRK】の業績を牽引する存在です。2024年170億㌦、2025年222億㌦との見込み。
一方、ガン免疫薬の競合である『オプシーボ』(小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ・スクイブ)の2025年売上高予測は120億㌦と、キイトルーダの後塵を排すと見られているようですね。
キイトルーダは販路の広さを強みに海外売上高でオプシーボを上回りますが、日本国内ではオプシーボがまだ優勢のようです。その背景には、使用できるガンの種類の多さがあり、オプシーボは国内で7種類のガンに使用できるが、キイトルーダは5種類にとどまるという現状があるんだって。
【MRK】メルク|決算を受けて株価は上昇
株価は調整を繰り返しながらも上昇し、今回の好決算を受けて更なる上値追いの状況です。キイトルーダの勢いをみると、それも当然ですね。
2019年12月7日時点での株価は88.86㌦、PER(株価収益率)は24.79倍です。
株価だけみると追加投資しにくい心境でしたが、自分ルールに基づいて12月5日に買い増ししました。7株、約7万円分程度ですが。
今後メルク【MRK】を継続的にチェックしていくうえで、これまでみてきた『商品別』の話題だけではなく、続いて『地域別』の視点についても整理しておきます。
【MRK】メルク地域別売上高と中国での事業成長率

メルク【MRK】の地域別売上高トップは米国内で約43%です。
上記グラフをみると、米国外の売上高の伸長率が高いですね。なかでも注目されるのが中国でのビジネスです。
2019年第3四半期決算によると、メルク【MRK】の中国での売上高は前年同期比+84%増加。
ちなみにこれはメルク【MRK】のみならず、ファイザー【PFE】も+42%。その他、イギリスのアストラゼネカも+35%売り上げ増で、売上高に占める中国の割合が2割を超えました。
メルク【MRK】においても、売上高全体に占める中国の割合は前年同期の5%から8%に拡大し、日本での売上高比率を抜いて存在感が高まっています。
医薬品の国別市場規模

中国では、子宮頸がんワクチン『ガーダシル/ガーダシル9』、ガン免疫薬『キイトルーダ』などのがん治療薬が好調。
『キイトルーダ』は2019年10月に非小細胞肺がんの1次治療薬として単剤療法の承認を取得したようで、中国でのさらなる販売拡大が期待できます。
メルク【MRK】の地域別売上高で中国はまだ8%程度だとはいえ、上記「医薬品の国別市場規模」を眺めると、中国市場のCAGR(年平均成長率)が米国についで高く、そこでのキイトルーダという主力商品の浸透がとても重要であることがわかりますよね。
中国では政府が薬事規制改革を進めており、治験がしやすくなったり承認審査も迅速化されているようで、各社が中国市場への取り組みを強化しているようです。
メルク【MRK】の中国での業績についても、中国市場自体の拡大と合わせてどのように変化していくか継続して注目したいと思います。
【MRK】メルク|2020年1月配当より約11%増配

メルク【MRK】は2020年1月の配当分より増配を発表しました。増配率は約11%です。
支払月 | 1株あたり配当 | 増配率 |
---|---|---|
2017年1月 | 0.47㌦ | |
2017年4月 | 0.47㌦ | |
2017年7月 | 0.47㌦ |
|
2017年10月 | 0.47㌦ | |
2018年1月 | 0.48㌦ | 2.12% |
2018年4月 | 0.48㌦ | |
2018年7月 | 0.48㌦ | |
2018年10月 | 0.48㌦ | |
2019年1月 | 0.55㌦ | 14.5% |
2019年4月 | 0.55㌦ | |
2019年7月 | 0.55㌦ | |
2019年10月 | 0.55㌦ | |
2020年1月 | 0.61㌦ | 10.9% |
配当は緩やかに上昇基調ですが、連続増配年数は7年と長くありません。ただし、リーマンショック時にも配当は維持しています。
配当以外にも自社株買いによる株主還元も定期的に行っており、2018年は約90億㌦規模の自社株買いを行っています。これは配当支払い総額のおよそ1.8倍程度の規模です。
キイトルーダの売上及び利益面での伸びの影響が業績面にどのように影響し、稼いだキャッシュがどのように使われていくのか、今後に注目していきたいと思います。今のところ定期買い増しを続けていく予定です。
参考メルク【MRK】のPL、BS、CFのグラフ(Bloomberg.com)
さいごに;【MRK】メルクを買い増ししました。

今月はメルク【MRK】以外に、直近でシスコ・システムズ【CSCO】、ロイヤルダッチシェル【RDS.B】を買い増し済です。
メルク【MRK】以外の2銘柄は割安な水準に置かれていると判断して買い増ししています。
それ以外の銘柄は今、正直買いづらいですよね。。
総資産が2,000万円を越えたあたりで、以下のように手持ちの銘柄以外も含めて銘柄選定をすることも検討したいと思います。
含み損益は無視して投資の成果指標をトータルリターンではなく配当金に絞るとしたら、保有銘柄数増やすのもありかな🤔
リスクが減配や無配化だけになるから
月20万/年240万目標として
銘柄数
10なら1あたり月2万/年24万
20なら1あたり月1万/年12万
40なら1あたり月5千/年6万1つ😇なっても傷浅い
— けだま@投資ブログ運営🐈 (@kedamafire) December 6, 2019
▼保有銘柄の詳細はこちらの記事をどうぞ

▼直近の総資産公開記事はこちら

▼投資これからはじめる方は個別株よりもまず、つみたてNISAを!

▼それもわかりづらくて面倒な場合、何もやらないよりはロボアドかと

それではまた~
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