↓人気ブログランキングへ↓

こんにちは、けだま(@kedamafire)です。
資産運用成績公開記事はこちら
個別株投資の際には、その企業の業績や財務といった定量情報の他に、どんなビジネスで収益を得ているのかといった定性情報も把握しますよね?
それと同じように、ETF投資の際には、そのETFの運用実績や経費率といった定量情報の他に、どんな投資成果を提供することが目的とされたETFか、どのような構成銘柄がどのような基準で選択されているかといった定性情報の把握も大事なポイントです。
運用実績のような過去のデータだけでは読み取れない、そのETFが持つ特徴や性格から今後を推察するための情報が得られる場合があるためです。
この記事では、運用実績や配当利回りの推移などではなく、【SPYD】自体のコンセプトから値動きの特徴や性格をあらためて把握、今後の値動きについて推察していきます。
- 【SPYD】とは?目指す投資成果は?
- 【SPYD】の銘柄構成と銘柄入れ替えルール
- そこから推察できる【SPYD】値動きの動向
▼【SPYD】関連記事



ほぼ日刊、
投資関連コラムと運用実績のブログ。
更新情報はツイッターで!
SPDRポートフォリオS&P500高配当ETF【SPYD】とは

【SPYD】とは、S&P500高配当指数のトータルリターンパフォーマンスに概ね一致する投資成果の提供を目指したETFです。
S&P500高配当指数とは、S&P500指数構成銘柄のうち、配当利回り上位80銘柄で構成される指数です。
2015年に設定された比較的若いETFですが、低経費率とユニークな銘柄構成が注目され近年注目度が高まっていた商品です。
しかし、高い分配金利回りによる人気化が進んだ一方、2020年以降の相場下落局面での株価不調から失望の声もちらほら聞こえてきている印象です。
▼SPYDとS&P500指数の2020年初来チャート
続いて【SPYD】の銘柄構成と銘柄入れ替えルールをみていきましょう。
【SPYD】の株価が不調なのはなぜなのでしょうか。
【SPYD】の銘柄構成と銘柄入れ替えルール
銘柄 | 保有比率 | |
---|---|---|
ギリアド・サイエンシズ | GILD | 2.51% |
デジタル・リアルティ―・トラスト | DLR | 2.37% |
ゼネラル・ミルズ | GIS | 2.23% |
クラウン・キャッスル・インターナショナル | CCI | 2.11% |
アッヴィ | ABBV | 2.06% |
クラフト・ハインツ | KHC | 1.94% |
ドミニオン・エナジー | D | 1.90% |
ファイザー | PFE | 1.90% |
ベライゾン | VZ | 1.88% |
ケロッグ・カンパニー | K | 1.85% |
上記は2020年5月7日時点の構成銘柄上位10社です。
上記に掲載したS&P500指数との年初来チャートでは20%も株価が劣後していますが、銘柄だけ見ているとそこまで開きがあるようには思えません。
ただ、セクター別に見てみるとこのようになります。
▼【SPYD】セクター別構成比(2020年5月7日時点)
業種 | 保有比率 |
---|---|
不動産 | 18.54% |
金融 | 13.60% |
エネルギー | 12.37% |
生活必需品 | 11.43% |
公益 | 11.01% |
ヘルスケア | 8.31% |
素材 | 7.13% |
一般消費財・サービス | 6.43% |
コミュニケーション | 6.16% |
情報技術 | 5.02% |
▼S&P500セクター別年初来騰落率(2020年4月29日時点)
業種 | 騰落率 |
---|---|
エネルギー | ▲35.09% |
金融 | ▲23.98% |
資本財 | ▲19.48% |
素材 | ▲12.79% |
不動産 | ▲11.78% |
公益 | ▲9.31% |
S&P500 | ▲9.02% |
生活必需品 | ▲6.58% |
コミュニケーション | ▲6.07% |
一般消費財 | ▲3.47% |
ヘルスケア | ▲1.77% |
時価総額加重平均で構成されるS&P500指数と異なり、【SPYD】のベンチマークであるS&P500高配当指数は、S&P500構成銘柄の配当利回り上位80銘柄がリバランス時に均等ウェイトとなるよう調整されています。
上位10銘柄では把握できませんが、ETF全体の構成セクターは不動産、金融、エネルギーで44%を占めており、S&P500のセクター別年初来騰落率と照らし合わせると、その弱さは一目瞭然。
株価不調の要因の一つはここにありますね。
しかし、上位銘柄の年初来株価を眺めてみると、軒並みS&P500指数を上回っており、今後の株価上昇にそこまでネガティブにならなくてもいいようにも感じます。
▼【SPYD】構成上位10銘柄騰落率(緑=S&P500)
でもそうも楽観できない理由が、【SPYD】の銘柄選定と入れ替えのルールにありそうです。
【SPYD】の銘柄選定と入れ替えルール
【SPYD】が連動するS&P 500高配当指数は、S&P500指数の中で配当利回りの高い上位80社のパフォーマンスを配当利回りに基づいて測定するように設計されています。
配当利回りの決定方法は以下です。
- 積算元の配当金は、直近で支払われた配当金(特別配当金を除く)に年間の支払い頻度を乗じて算出
- その配当金をリバランス日の株価で割って算出
リバランスは年2回、1月と7月に行われ、各銘柄の構成比率が均等ウェイトとなるように調整されています。
淡々と年2回のリバランス時にS&P500構成銘柄の配当利回りの高い銘柄が選ばれるということで、有名な『ダウの犬投資法』ならぬ『S&P500の犬投資法』とも言えるETFということですね。
で、そもそも配当利回りが高い状態とはどういう状態かと言うと、
なので、①配当金が増えた、あるいは、②株価が下落した、のどちらかということになります。
それを踏まえて上記の上位10銘柄をあらためて眺めると、80銘柄均等ウェイトの場合、1銘柄≒1.25%(100%÷80銘柄)にも関わらず1.8%~2.5%と偏りが発生しており、株価がリバランス時よりも上昇していることが推測できます。
株価が上昇すると配当利回りは低下します。
【SPYD】を構成する銘柄の株価が上昇することは【SPYD】の株価を押し上げることを意味するわけですが、それと同時に、配当利回りの低下によって次回リバランス時に構成銘柄から外れる可能性が高まることも意味するわけです。
SPYDの構成銘柄や銘柄入れ替えについては、以下マネックス証券の紹介ページで端的にまとめられています。
今後の【SPYD】の株価はどうなるだろう

では、今後、【SPYD】の株価は復調するのでしょうか。
SPYDはS&P500銘柄のうち高配当の80銘柄にて構成される、いわば『S&P500の負け犬』達。
毎年1月と7月に配当利回りに基づいて銘柄の入れ替えがなされる。
つまり、構成銘柄のうち、株価が上昇した銘柄は配当利回りが下落して構成銘柄から外れ、株価が下落したあらたな負け犬銘柄が加わってくる可能性も考えられる。
ということは、相場全体が下落している局面では【SPYD】の株価上昇はあまり期待できない。
なぜなら、株価が上昇した一部の銘柄は入れ替えで外れ、弱い銘柄ばかり集まってしまう可能性があるから。
そのため、【SPYD】の株価上昇が期待しやすいのは、相場全体が上昇している局面である。ただし、当然ながら、相場上昇局面では配当利回りも下落する。
けれども、インカムゲインについては、相場下落局面・上昇局面に関わらず、S&P500構成銘柄のうち、いつでもベターな高配当戦略投資が実現できるという部分が【SPYD】の魅力であり特徴と言える。
ということで、【SPYD】の株価は今後景気の持ち直しによって、S&P500指数全体が右肩上がりになる場合、合わせて持ち直すだろうと推察できる。
ただし、S&P500指数が右肩上がりだとしても、好調銘柄と不調銘柄のバラつきが極端に大きい場合、【SPYD】だけ置いてけぼりになる可能性もやはりあるでしょう。
▼【SPYD】関連記事はこちらも合わせてどうぞ



それではまた~
ほぼ日刊、
投資関連コラムと運用実績のブログ。
更新情報はツイッターで!
応援のクリックをお願いします♬


使いやすさ | |
---|---|
コスト | |
情報量 |

使いやすさ | |
---|---|
コスト | |
情報量 |

使いやすさ | |
---|---|
コスト | |
情報の豊富さ |
ぼく自身は上記3社ともで口座を開設し、
メイン利用は楽天証券、
ETF積立はSBI証券、
情報収集はマネックス証券
と使い分けしています。