

2018年11月9日に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』が世代を超えて大ヒットしています。
観客動員数は180万人を記録し、リピーターも続出、2016年にヒットした『シン・ゴジラ』に迫る驚異的な数字を叩き出しています。(2018年12月10日時点)
あなたはもうご覧になりましたか??
けだまは2回観ました。
ユナイテッドシネマのIMAXとTOHOシネマズのドルビーアトモスで最高の音響のもとで♪
どうだったかっていうと、、
もう涙のカツアゲ状態。。( ;∀;)
ボヘミアンラプソディー
血液が沸騰して死ぬかと思った
ブライアンメイ似てたけど、そんなことどうでも良くて、圧倒的にリッチな音とライヴ映像に圧倒されて、ライヴエイドをリアルタイムで体験した人から話を聞いて羨ましいと思ってたけど、まさに体験したような気持ち
まさに、映画館で観るべき映画— けだまのF.I.R.Eへの道 (@kedamafire) December 14, 2018
一方で、映画館で観ずとも映画としてわかりやすい構成でグイグイ引き込まれる
ライヴエイドでのライブシーンをクライマックスに、宗教、性、人種、容姿コンプレックス、孤独、といった普遍的テーマを体現するフレディの成功と苦悩が、クイーンの歴史とともにドライブしラストの爆発に結実し涙腺も爆発
— けだまのF.I.R.Eへの道 (@kedamafire) December 14, 2018
さて、この記事を書こうと思った出発点はこんな疑問から。
この映画のラストシーンは、ライヴ・エイドでのライブシーン。
元々クイーンファンのけだまは、YouTubeで実際のライブシーンをこれまで何度も観ていた。
しかし、映画で観るライブシーンでは、自分でも引くほどに涙が止まらなかった。
これはなぜだろう。
この両者の差が映画『ボヘミアン・ラプソディ』の魅力を表す何かなのではないか。
ということで、映画『ボヘミアン・ラプソディ』になぜ心を揺さぶられるのかについて、考えたことを3つの視点でまとめていきます。
◆3つの視点◆
- クイーンそのものの魅力
- 映画の構成(演出)
- 交差するフィクションとノンフィクション

映画の基本情報
まずは映画の基本情報の紹介です。
▼予告編2分23秒|映画観た後だとこれだけで目頭が。。
作品情報
◆作品情報
- 原題:Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)
- 公開:2018年11月9日
- 上映時間:2時間15分
- 監督:Bryan Singer(ブライアン・シンガー)
- 脚本:Anthony McCarten(アンソニー・マクカーテン)
- 制作:Graham King(グラハム・キング)、Jim Beach(ジム・ビーチ)
- 音楽総指揮:Brian May(ブライアン・メイ)、Roger Taylor(ロジャー・テイラー)
◆キャスト
- Rami Malek(ラミ・マレック)
・・・フレディ・マーキュリー - Lucy Boynton(ルーシー・ボイントン)
・・・メアリー・オーストン - Gwilym Lee(グウィリム・リー)
・・・ブライアン・メイ - Ben Hardy(ベン・ハーディ)
・・・ロジャー・テイラー - Joe Mazzello(ジョー・マッゼロ)
・・・ジョン・ディーコン
ほか
20th Century Fox オフィシャルHP
あらすじ
ライヴ・エイド
1985年7月13日に行われた20世紀最大のチャリティーコンサート。
アメリカとイギリスのメイン会場を中心に計12時間に及ぶライブ・パフォーマンスが計84ヵ国に衛星同時生中継されたまさに伝説のコンサートだ。
超大物アーティストばかりのパフォーマンスのなかで最高の歓声を浴びたのは、その当時 ” 過去のバンド ” と目されていたクイーンだった。
★★★
映画はクイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーが、1985年、75,000人もの観衆が待つウェンブリースタジアムのステージに向かうシーンから始まる。
カメラはステージに向かうフレディ・マーキュリーの背中だけを追いかける。僕らにとって、クイーンとはカリスマ的スーパースター、フレディ・マーキュリーなのだから当然だ。
そこで舞台は切り替わり、1970年のロンドン。
複雑な生い立ちや容姿コンプレックスを抱える若きフレディは、ギタリストのブライアンとドラマーのロジャーのバンドのボーカルが脱退したことを知り、ボーカルとして自分を売り込む。
その後、ベースのジョンが加入し、フレディのアイデアでバンド名を変えて”クイーン”が誕生する。
恋人のメアリーと婚約したフレディは、シングル曲 ” キラー・クイーン ” が大ヒットし一躍脚光を浴びることになる。
その後もヒットを連発し世界的人気ロックバンドとなった”クイーン”だったが・・・。
★★★
クイーン最高のパフォーマンスと言われる、ライヴ・エイドでの21分間のパフォーマンス。
そこに至るまでのフレディとバンドメンバー、様々な形の”家族”たちの思いと秘められた真実、そしてそれが昇華したクイーンの名曲の数々とステージパフォーマンスが、観るものの心を強く揺さぶる魂の物語。
▼1985年ライヴ・エイドでの実際のパフォーマンス
ぜひ、これを聴きながら、読み進めてみてください♬
視点1「クイーンそのものの魅力」
言うまでもなく、この映画の魅力を支えるのは「クイーンそのものの魅力」。
そこには、第一に音楽的な魅力があるわけですが、それに加えて映画が内包するテーマも含まれます。
それは、
- クイーンの体現するもの
- フレディ・マーキュリーが体現するもの
の2つです。
①クイーンが体現するもの
クイーンの体現する映画的なテーマは、「家族」「コミュニティ」。
手垢のついた内容ですが、それはいつの時代も「愛や孤独」と対に登場する不変なテーマです。
この映画でも、「血縁の家族」「同性との家族」「バンド」「異性との家族」と様々な家族(自分を支える共同体、パートナーシップ)の形が示されます。
フレディが自らを、フレディ・”マーキュリー”と命名し「ハッピーバースディ」を歌うシーンがありますが、まさにフレディ・マーキュリーの誕生に立ち会った「家族」が血縁、バンド、パートナーでした。
また、少し話の主旨から逸れますが、クイーンがライブ中に行うコール&レスポンスは、インフルエンサーとフォロワーという現代的なコミュニティの形を思い起こさせます。
映画を通じてクイーンを好きになった観客は、現実でもクイーンのフォロワーになる現象がおこるところは、フィクションとノンフィクションが交差する伝記映画の面白い部分の一つです。
②フレディ・マーキュリーが体現するもの
フレディ・マーキュリーの体現する映画的なテーマ。
それは、「宗教」「性」「人種」「容姿コンプレックス」「愛と孤独」
誰しもが何かしら抱えているだろうそれらをフレディは全て体現しています。
それは最大公約数的に多くの人をパーソナルに惹きつけます。
実在するフレディが、その苦悩、恐れ、悦び、怒りを音楽に昇華し、ロックする姿が、観客を鼓舞し、包み込み、魅了し、挑発するわけです。
バンドメンバーにエイズを告白する際のフレーズがけだまは強く心に残っています。
「同情はやめてくれよ?オレは悲劇のヒーローになるつもりはないからね。オレが何者になりたいかということは、オレ自身が決めるんだ。」
果たして、いまの自分は、このフレディのように、何かを本当の意味で主体的に選択しているのだろうか。と問いかけられているようでした。
視点2「映画の構成(演出)」
映画の構成は上述したあらすじのように、とってもシンプル。
オープニングの段階で、大抵の人はクライマックスがライヴ・エイドでのライブシーンであると把握します。
にも関わらず、そのシーンで涙腺が爆発し、何度も観にいくリピーターを生み出すほど人々を魅了するのには、視点1「クイーンそのものの魅力」を増幅する映画の構成(演出)があります。
映画の構成を図式化すると…
オープニングは、左上。
中盤のクイーン誕生、成功、崩壊、和解は、真ん中下。
そこから世界的ロックスターになっていき、クライマックスは右上です。
中盤で共感できるパーソナルな苦悩を知る段階を経ることで、クライマックスには自分と心の距離が近いカリスマに完全に同化できる構成になっています。
例えば、高校野球は流し見観戦する程度の自分が、地元の高校が出る時には興奮しながら応援するような感じ。
それは、日常の努力や練習風景を目にしていることによる心の距離の「近さ」が関係しているはずです。
映画の構成を通じて、遠いカリスマ(外部・他人事)であったクイーン、フレディ・マーキュリーが、身近なカリスマ(内部・自分事)に変容することで、クライマックスの異様な熱量を生み出しているといえると思います。
視点3「交差するフィクションとノンフィクション」
この映画はフィクションでありノンフィクション
まるでこの映画全体が、サントラCDのためのライナーノーツのようです。
ノンフィクションであることで、例えば、「YouTubeでライヴ・エイドの動画を観る」「クイーンのCDを聴く」ということが映画鑑賞後もできます。
そうすると、フィクションであるはずの映画で感じたインプレッションが現実に染み出てくる感覚が湧いてきます。
それが地続きであることを感じたときに人の心に突き刺さる角度、残る余韻は、リピートする動機に十二分になりえると思います。
映画表現が『映画の側で閉じずに、観客個々の”自分”の側に取り込まれていること』がこの映画のパワーです。
SNSでの拡散欲求が高まるし、そのコンテンツ”クイーンの楽曲””ライブ映像の動画”は現実に溢れています。
それによって評判が評判を生み、大ヒットに繋がっているのではないでしょうか。
それでは最後にまとめます。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、クイーンの音楽的且つクイーンそのものの魅力を、その映画構成・演出によってクライマックスに向けて増幅させることで観客を魅了している。
また、この映画が映画としてのフィクションを含みながらもノンフィクションとしてクイーンのライブ映像や音楽コンテンツに触れることができることによって、現実と地続きの”自分の物語”として引き寄せられていることが、多くの人の心を大きく揺さぶっている理由である。
そのため、SNSでの共有・拡散力も高め、リピート客の続出といった現象を引き起こしている。
ちなみに、上記の理由から、レディー・ガガが主演する『アリー』は注目したいと思います。
レディー・ガガが、レディー・ガガ自身の物語ではなく、フィクションを演じるためです。
圧倒的な歌唱力を浴びることができるという意味で、『ボヘミアン・ラプソディ』同様映画館と相性が良いと思われますが、フィクションの主人公 “アリー” として、恋愛色強めだと、性別問わず全世代にアプローチすることは難しいのではないでしょうか。
“アリー”に、実存のレディー・ガガを見るように映画が観賞されたときは、ヒットに繋がると思いますが、それは映画のヒットではなく、レディー・ガガのヒット。
その点でも、『ボヘミアン・ラプソディ』はその両者が上手く繋がっていて、よくできたバランスのいい映画だと思います。
【随時更新】印象的なシーン
さて、この章では、映画の印象的なシーンをキャプチャしていきます。
SNSなどからも拾いながら、随時増やしていきます!
ので、また覗いてみてください。
フレディにとっての「Queen」
フレディが「Queen」のロゴを描いたシーンが美しくて印象に残ってます。
メアリーと2人ベッドに横になり、その頭の上にはフレディがデザインした「Queen」のロゴを描いたキャンパスノート。
フレディにとっての「Queen」がメアリーだったことを象徴するようなシーンです。
ちなみにそのときに、「ボヘミアン・ラプソディー」の印象的なリフの萌芽が出てきます。

【随時更新】クイーンの歌詞の魅力
この章では、クイーンの歌詞の世界を合わせて楽しめるよう和訳を載せていきます。
随時増やしていきますので、また覗いてみてください。
Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)
工事中です(。-_-。)
hammer to fall(ハンマー・トゥ・フォール)
工事中です(。-_-。)
その他関連
▼ボヘミアン・ラプソディ|オリジナルサウンドトラック
画像クリックでリンク先へ移動できます
▼ライブDVD|伝説の証~ロック・モントリオール1981&ライヴ・エイド1985~
画像クリックでリンク先へ移動できます
▼ドキュメンタリDVD|クイーンヒストリー1973~1980(字幕版)|デビューから黄金時代
画像クリックでリンク先へ移動できます
▼MOOK本|絶対王者クイーンの軌跡|デビューから黄金時代
それではまた~

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